2020年2月26日水曜日

母であっても、一人の女性





「お母さん、こんな時間にわざわざ口紅を塗るの?」

首を傾げながら私を見る息子の顔が
鏡の奥に写った。

「もちろん、美しくあるためだから。」
と、私は再び紅を引き
遅れないように携帯電話と小さなおにぎり、車のキーをバックに詰め
急いで家を後にした。


夜20時、誰にも会うこともない。
ただ、娘の習い事の迎えをするだけなのだが
私は鮮やかな口元のおかげで
その時「女性」を感じる。


一見、夜にそんなわざわざ手間がかかる化粧は必要?
と思われるかもしれないが
このひと手間が、私の気持ちを高揚させる。


母であっても、女性であることを表現したい。
セクシーでありたい。
その為に、指先や膝、背中、頭のポジションー
身体の全てに、神経を渡らせる訓練をしてきた。


これは私がこの二年間で師匠から受けたレッスンやAsami-parisコース
私が体得した習慣の一つ。
もちろん、、完璧ではなく
失敗や、その意識を忘れて雑な女性であったことも多々ある。


二年経った今でも、トライ&エラー。
しかし諦めてやらない数年間より
小さくても積み重なった「もの」の結果は
周りの人たちが教えてくれた。


「なんだか雰囲気変わった」
「姿勢が良い。何かされてますか?」
「こんな高いハイヒールで!?」


ありがたい言葉の数々は
今の私の励みとなり、心の奥の引き出しにソッと忍ばせている。


実は一番に喜んでいるのは、娘です。
子供は残酷にも素直であり
ダメなものはダメ。良いものは良い。とハッキリ言う。

「昔のお母さん、暗いイメージ。いつもズボンだもん」
「でもハイヒールを始めてからはワンピースだね、素敵!」
息子はさて置き、嬉しいようです。

私自身、外見の変化も変わったが
心の有り様が変わった。
駄目な自分も、愛おしく感じるようになれた。


私はこれからも、1人でも多くの女性に
一人でも多くの母親に
美しくあることは、素晴らしい教育であること
自分の美を開花されることで、心豊かな人生を送っていただくことの
応援をしていきたい。


ハイヒールは最高のアイテムです。
また、呼吸をするリズムや動作も滑らかになることで
心が穏やかに冷静さを生み出します。


レッスンを通して、美しく歩くことは
自分の人生を豊かに、女性であることを素直に喜ぶ人生を
味わって頂きたいと願います。


そして家族にとっても、自分を愛おしむそのエネルギーは
そのまま家庭内に広がるのだと
私の体験を通してお伝え致します。



沢山の感謝を込めて。  Les Caprices・凜



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