2019年3月19日火曜日
クライアントから受けた情熱
先週15日の金曜日22時前、私はじっとサロンの時計を見つめながら
「遂にこの画面を開く日が、やっと来たのだ」と
熱い思いで、美しきクライアントとのレッスンスタートを待った。
あれは昨年の晩夏、2018年の8月30日。
一通のメールが届き、私の心が激しく揺れた。
フランス語を愛する私には、この方からのレッスンのお申し込みが
夢ではないかと、頂いたメッセージを何度も確認した。
フランス在住で経営者であるこちらのクライアントは
二人目のお子様を出産され
同時に責任ある仕事と育児との両立で
美しく生きたい思いと、現実とのギャップに何度も葛藤され
そしてハイヒールの扉を再び、叩かれた。
再び、というのは
こちらの女性は過去に、師匠とのオートクチュールレッスンを
パリで何度も受けられ
美しく生きることを決断されたのである。
女性は妊娠と出産、そして育児という大役を担う期間は
自分の意志ではどうにもならない事態が起こりうることがある。
こちらのクライアントも
お二人目のお子様の妊娠中は、激しい悪阻に襲われ
医師から絶対安静の指示があったため
ずっとベットに横たわっていた状態とお聞きした。
出産後もお子様達とご本人も病気に見舞われ
私とのレッスンも止むを得ず断念された。
年が明け、ご本人からのレッスンキャンセルのメッセージには
こちらも胸が痛むほど、いつも魂からの叫びのようなものを感じていた。
こんな思いで、お申し込みから半年越しに迎えた初回のレッスンは
私の魂が震えた。
それはレッスン後にこの女性が見せてくれた美しい表情と溢れる思い。
師匠はこんなにも素晴らしい美の世界を創られたのだと
レッスンが終わってパソコンを閉じた後
私はしばし、その場に立ちすくんだ。
「人生を変えたい」と仰るクライアントからの直球。
「姿勢とは、人の魅力を変えるもの」とも仰るクライアントは
過去にご自身で痛い経験を味わったからこそ
それを起爆剤として、再び美しさを掴みにゆく。
その生き様、姿勢こそが
年齢を全く問わず、エネルギー値の高い美しさとなる。
この純粋な思いに応えるべく、私も更なる研磨を続ける。
愛と感謝を込めて。 Les Caprices・凜
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命
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