2017年10月26日木曜日

リズムと呼吸。




ハイヒールを美しく歩く為の準備として、
身体を柔らかくするストレッチ、素足のエクササイズを行う。

どちらも、日常の呼吸からは一変、ゆっくりとしたリズムで行う。

決して激しい動きではない。

だから、レッスンを受け始めてから、しばらく続けてきた中で、
ゆっくりとしたリズムに慣れず
途中で何故だか、呼吸のペースが乱れて、息が詰まる感覚があった。
体力的な苦しさとは別で、吸って吐く、ということに何か苦しさを感じた。

振り返ると、私の普段の動きが常に慌しく、予定や家事など、
何かに追われている気持ちの為か、早いリズムで過ごしてきたと思う。

その早い呼吸、早いリズムが当たり前になっているところに
ゆっくりとしたリズムで身体を動かすと、
身体がそのスローリズムに慣れていないためか、本当にどのように呼吸を行ってよいか
分からなくなることもあった。


しかしそれも、エクササイズをずっと続けていくと、
少しずつリズムに慣れてきた。

今でも時折、苦しくなると、それは日頃がどれだけ雑に慌しく過ごしてきたか
呼吸が教えてくれているもの、と捉えている。

最近感じるのは、腹筋を引き上げる時に、深く息を吸い込むのですが
その時に空気が鼻から入り、そこから肺を通り、
そのまま空気が脳天を突き抜けてゆく感覚。

そして深く深く吐く。
そうすることで、身体の中が、吸い込んだ空気で洗浄されている気になり
クリアな気持ちになります。


レッスンやエクササイズを終えた時は息を切らして、身体はもちろん疲れていますが
ゆっくりとしたリズム、呼吸が深くなっている状態ですので
物事に対しても、落ち着いて向き合えている。

しかし、日常のリズムがまた慌しくなってしまうと、リズムや呼吸も早くなり、
エレガンスにとって大切な「間」を失ってしまうので、
日々、どのように保つかが、私への課題でもあります。

ゆっくりとしたリズムでエクササイズを行うことが大切な理由は
筋肉を鍛える為に、筋肉に直接負荷をかける為です。

負荷をかけるには、ゆっくりと筋肉を動かすことであり、
そこで初めて深い筋肉が目覚め、少しずつ力をつけていきます。

ゆっくりと脚を上げる、下ろす、腹筋を引き上げた状態など、
全ては筋力をつけるためであり、これを早く行ってしまうと
勢いに乗ってしまい、深いところの筋肉が働いてくれません。
早いスピードで行うと、内側の筋肉を働かせることが出来ず
外側の筋肉を使うことになります。
美しい足のラインを手に入れる為にも、
速さではなく、ゆっくりと行い内側を意識することが大切です。



レッスンでのクライアントの皆様は、最初のエクササイズでは、脚を前に運ぶ時など
どうしてもリズムが早くなってしまうのは、仕方の無いことだと思う。

日々、一生懸命に生きていれば、誰かの為に動いたり、仕事だったりと
何役もこなしてきているのであれば、早いリズムになりがちである。

だからこそ、ハイヒールで歩くとき、エクササイズを通してご自身の身体と向き合う時は

日頃の喧騒や忙しさから、一旦離れた世界で、

ゆっくりとしたリズムの中で、呼吸をし身体を動かし、

ハイヒールで美しく歩く為の筋力をつけて頂く為にも

是非ストレッチとエクササイズでは、スローリズムで行って頂きたいと思っています。

そして、その後にハイヒールでメリハリのある優雅な歩き。
静と動の強弱のリズムを身につけること。

美しさと身体が生まれ変わる瞬間を味わって頂けたらと願います。



感謝を込めて  凜。


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