2018年5月25日金曜日

感謝を込めて。




先日、1年4ヶ月お世話になった職場を離れました。

ここで働かせてもらって、心から感謝の気持ちです。

急な子供の病気で休むことも、快く応じてくれた上司の方々。同僚達。

ここでは電話で予約を取り付けることや、地図の作成、その他諸々

沢山の経験をさせて頂きました。

契約を取るまでの長い道のり、電話営業の難しさを

ほんの少しでも体感できたことは、私の人生勉強にもなりました。

よく我が家にも家庭教師や何かの営業の電話がかかってくるのだが

その方々の心境はよく分かるようになったので、

電話口で断りつつも、労いの気持ちさえ芽生えてしまう。

何でも経験してみないと本当に分からないものだと、まだまだ経験値の浅い自分は

年齢だけ取ってしまわないよう、これからも何かしらの経験は重ねて生きてゆきたい。


普段、自分がお客の立場で利用していたものと違って

カタログ作成や社会への取り組み、社会的に弱い立場の方への支援、育児支援など

今まで気付かなかった裏の世界を知ることは興味深く

合理化・利益追求ではなく、手間がかかっても、丁寧に仕事をする基本姿勢。

今でも覚えている同僚の話だが

「ある物」を複数の人で仕分けをする仕事の職場があります。

一見すると機械を使って効率的に作業できるのではないか、と思ったのか

それを見た外部の方が、「何故、機械や装置を購入して分別しないのですか?」

と問い、「コストがかかるからですか?人件費は浮きますよ。」と言った。

すると、そこの責任者の方が「違います。うちはお金も資金もあります。

分別の機械も、買うこともできるが

自分たちはこうやって人の手で働く場を、壊したくないのです。

この人たちの生活もあります。

人間がこうやって手を使い働く場をあえて守っていくことが、大事だと考えてます。」

と仰った。 その場に居た同僚は深くそれを受け止め、私に話してくれた。

目先の利益をみているのではなく、「働く人」の未来を見て、

大切に考えている姿勢に胸が打たれ、

こういった考えが基本にあるこの会社こそ、生き残っていくのではないか

、、とその時思ったものです。


便利さはありがたい反面、頭を使うことや、創意工夫すること

手先や体を使う機会さえ奪うことにもなると、いろんな方々からお聞きしていたし

その代償はいずれ払うことになるのでは、、、と心の何処かで危惧していたので

そんな中、こういった姿勢の会社が存在することは嬉しいことです。


きつい時も、励ましあった仲間。

彼女達の人柄、人間性を、今でもとても尊敬している。

成熟した精神とは重ねた年齢ではなく

どのように生きてきたか、どれだけ懸命に生きてきたか

どんな経験を積んできたかで育まれる。と彼女達からいつも感じる。

彼女達と1年以上一緒に働いた中で垣間見えた相手への思いやり。

そして仕事や物事への思慮深さ。

自分に足りないものを与えてくれたこのことを、私の中で消えないようにしたい。

その為に、彼女達から最後に頂いた花束を、

今は自分の携帯の待ち受け画面に表示しています。




こういった素晴らしい職場でしたので、辞めるか辞めまいか相当考えました。

しかし最後は心の声に従い、次なる世界へ行くことに決めたのです。

ここでは短い一年数ヶ月でしたが、私には一生、心に残る職場と人。

組織は人なり。 とは本当にそうなのだと、実感致しました。

今日は自宅でハイヒールエクササイズを黙々と行いながら、

彼女達にまた会える日までに、少しでも成長できるよう

歩みは遅いが、止めずに進もう。さらに深くなろう。

そう心に刻みました。


愛と感謝を込めて。    Les Caprices ・ 凜


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